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〜小麦&卵&乳製品アレルギーの息子を育てる
アラフォーワーママ奮闘記〜
2025年3月10日

迷う前に確認しておきたい!加工食品のアレルギー表示と間違いやすいポイント

アレルギーっ子を育てる親は毎日のようににらめっこすることになる食品のアレルギー表示。

何がどう表示されているのか?表示されないものはあるのか?また、間違えやすい表現などもまとめましたので、確認しておきましょう。

そもそもアレルギー表示とは?

アレルギー表示とは、食物アレルギーを持つ人が安全に食品を選べるようにするための情報表示のこと。

日本では2015年に施行された「食品表示法」という法律によって定められた「食品表示基準」によって義務付けられています。

  • 表示が義務づけられている「特定原材料8品目」
  • 表示が推奨されている「特定原材料に準ずる20品目」

と大きく2種類に分類されますので、それぞれ確認しておきましょう。

特定原材料

アレルギー発症件数が特に多く、重篤な症状を引き起こす可能性があるため、必ず表示が必要と定められた原材料が8品目あります。

  • (牛乳)
  • 小麦
  • そば
  • 落花生(ピーナッツ)
  • えび
  • かに
  • くるみ(2025年3月から義務化)

中でも、アレルギーの原因物質のうち、鶏卵牛乳小麦は、食物アレルギーの原因食物の全体の60%を占めています。

そば落花生は症状が重篤になりやすいため、えびかには成人になってからの発症や誤食が多いため、くるみは近年症例が増加しているため、などの理由で設定されています。

くるみに関しては、2025年3月から表示が義務化されましたので注意!

「そこからみえたクルミ」

ば・むぎ、に、っかせい、るく、び、まご、くるみ

の頭文字をとって、「そこからみえたクルミ」で覚えましょう。

特定原材料に準ずるもの

特定原材料8品目に加え、症例が多い20品目についても、可能な限り表示することが推奨されています。

  • 魚介類:あわびいかいくらさけさば
  • 肉類:牛肉豚肉鶏肉
  • ナッツ類:アーモンドカシューナッツ大豆マカダミアナッツ山芋
  • 果物類:オレンジキウイフルーツバナナももりんご
  • その他:ごまゼラチン

「特定原材料」と呼ばれることもあります。

推奨、つまり任意表示ですので注意しましょう。

アレルギー表示の対象

アレルギー表示の対象となるもの

アレルゲンを含む場合にアレルギー表示が必要となるのは、以下のものです。

  • 販売する食品
  • 容器包装された加工食品及び添加物

アレルゲンを含む添加物を使用した生鮮食品も対象となります。

アレルギー表示の対象とならないもの

一方で、アレルギー表示の対象とならないものもあります。

  • 食品ではないもの(配合飼料・医薬品・雑貨類など)
  • 容器包装に入れずに販売するもの(ばら売り・量り売りなど)
  • 飲食店や出前
  • 酒類

ばら売りの商品や飲食店はアレルギー表示の義務がないんですね。

任意で表示してくれています店を多く見ますが、義務ではないので表示がない場合も。これは注意しましょう。

アレルギー表示の方法

個別表示(原則)

個々の原材料の直後にそれぞれに含まれる特定原材料等を表示することが原則とされています。

「(◯◯を含む)」「(◯◯由来)」といった表現です。

例えば以下のような表示がされます。

  • マヨネーズを含む)
  • チョコレート乳成分を含む)
  • チキンかに由来)
  • カゼインナトリウム由来)

複数の原材料に同一のアレルゲンが含まれている場合は、いずれか1箇所に表示すればよいことになっています。

一括表示(例外)

個別に表示することが原則ですが、例外的に、表示の場所が小さい場合などにまとめて表示されることが認められています。

「(一部に◯◯・◯◯を含む)」という表示です。

例えば以下のような表示です。

  • 準チョコレート(パーム油、砂糖、全粉乳、ココアパウダー、乳糖、カカオマス、食塩)、小麦粉、砂糖、卵(一部に乳成分・小麦・卵を含む)

原材料名と添加物が別々に表示されている場合は、それぞれの欄の最後に表示されますので注意しましょう。

コンタミネーション

原材料としては使用していないものの、製造過程でどうしても混入してしまう可能性がある場合、「注意喚起表示」をすることが望ましいとされています。

この微量な混入のことを「コンタミネーション(略してコンタミ)」と言います。

コンタミは以下のように表示されます。

  • 本製品の製造ラインでは、落花生(ピーナッツ)を使用した製品も製造しています。
  • ◯◯の輸送設備等は大豆、小麦の輸送にも使用しています。
  • 本製品で使用している◯◯などの二枚貝には、かにが共生しています
  • 本製品で使用している〇〇は、えびを食べています
  • 本製品で使用している〇〇は、かにが混ざる漁法で捕獲しています。

微量でも反応が出るようなアレルギーをお持ちの場合は、このような表記にも気を遣いましょう。

注意!間違えやすい表現

特定原材料等と表現方法や言葉が違っていても、特定原材料を使った食品であることが理解できる表記が認められています。

「代替表記」は原材料を表す言葉で、その代替表記が含まれた「拡大表記」にも注意しましょう。

ひとつずつ確認しておきましょう。

卵の表記

代替表記 玉子たまごタマゴエッグ鶏卵あひる卵うずら卵
拡大表記例 厚焼玉子、ハムエッグ、液、粉末
卵ではない 魚卵

 

乳の表記

代替表記 ミルクバターバターオイルチーズアイスクリーム
拡大表記例 アイスミルク、ガーリックバター、プロセスチーズ、牛、生、濃縮糖、加糖れんたんぱく、脱脂粉
乳ではない 乳化剤、乳酸、乳酸菌、ココナッツミルク、カカオバター

「乳化剤」は脂と水を均一に混ぜるために使用される添加物のこと、

「乳酸」は「酸」の名称(最初に発見された時に牛乳から見つかったからこの名前がついた)、

「乳酸菌」は発酵すると糖から乳酸を作る微生物の名称で、

いずれも乳ではありません。

小麦の表記

代替表記 こむぎコムギ
拡大表記例 小麦粉、こむぎ胚芽
小麦ではない 大麦、ライ麦、オーツ麦

そばの表記

代替表記 ソバ
拡大表記例 そばがき、そば粉、そばボーロ

落花生の表記

代替表記 ピーナッツ
拡大表記例 ピーナッツバター、ピーナッツクリーム

えびの表記

代替表記 海老エビ
拡大表記例 えび天ぷら、サクラエビ

かにの表記

代替表記 カニ
拡大表記例 上海がにカニシューマイ、マツバガニ

くるみの表記

代替表記 クルミ
拡大表記例 くるみぱん、くるみケーキ

アーモンドの表記

代替表記 (なし)
拡大表記例 アーモンドオイル

あわびの表記

代替表記 アワビ
拡大表記例 あわび

いかの表記

代替表記 イカ
拡大表記例 いかフライ、イカ

いくらの表記

代替表記 イクラすじこスジコ
拡大表記例 いくら醤油漬け、塩すじこ

オレンジの表記

代替表記 (なし)
拡大表記例 オレンジソース、オレンジジュース
オレンジではない うんしゅうみかん、夏みかん、はっさく、グレープフルーツ、レモン

カシューナッツの表記

代替表記 (なし)
拡大表記例 カシューナッツオイル

キウイフルーツの表記

代替表記 キウイキウィーキーウィーキーウィキウィ
拡大表記例 キウイジャムキウイソースキーウィジャムキーウィーソース

 

牛肉の表記

代替表記 ビーフぎゅうにくぎゅう肉牛にく
拡大表記例 すじ、脂、ビーフコロッケ

ごまの表記

代替表記 ゴマ胡麻
拡大表記例

ごま油、練りごま、すりゴマ、切り胡麻ゴマペースト

ごまではない トウゴマ(唐胡麻)、エゴマ(荏胡麻)

エゴマは胡麻ではなく、シソの仲間です。

さけの表記

代替表記 サケサーモンしゃけシャケ
拡大表記例 フレーク、スモークサーモン、紅しゃけ、焼

「ます(鱒)」は代替表記ではないので「カラフトマス(さけを含む)」のように表記されます。

さばの表記

代替表記 サバ
拡大表記例 さば節、さば寿司

大豆の表記

代替表記 だいずダイズ
拡大表記例 大豆煮、大豆たんぱく、大豆油、脱脂大豆
大豆ではない 緑豆、小豆(あずき)

枝豆・もやし・黒豆などは代替表記に含まれないので、「枝豆(大豆を含む」、「大豆もやし」などのように表記されます。

鶏肉の表記

代替表記 とりにくとり肉鳥肉とりチキン
拡大表記例 焼き、ローストチキンレバー、チキンブイヨン、チキンスープ、ガラスープ

バナナの表記

代替表記 ばなな
拡大表記例 バナナジュース

豚肉の表記

代替表記 ぶたにく豚にくぶた肉ポーク
拡大表記例 ポークウインナー、生姜焼、ミンチ

マカダミアナッツの表記

代替表記 マカデミアナッツ
拡大表記例 マカダミアナッツオイル

ももの表記

代替表記 モモピーチ
拡大表記例 もも果汁、黄、白ピーチペースト

やまいもの表記

代替表記 山芋ヤマイモ山いも
拡大表記例 千切りやまいも

りんごの表記

代替表記 リンゴアップル
拡大表記例 アップルパイ、リンゴ酢、焼きりんごりんご

ゼラチンの表記

代替表記 (なし)
拡大表記例 ゼラチン、粉ゼラチン

 

まとめ

アレルギー表示について少し理解できたでしょうか。

  • 特定原材料8品目は「義務」、準ずる20品目は「推奨」
  • 販売用に包装された加工食品が表示対象
  • バラ売り・量り売りなど未包装のものや、飲食店・出前は表示対象外
  • 原材料名または代替表記で表記される
  • 極少量で反応する場合はコンタミ表示にも注意

メーカーによってですが、

原材料表示欄とは別にアレルゲンを抜き出して「使用しているアレルゲン(28品目対象):大豆・小麦」のように記載してくれている商品もよく見かけますよね。

きちんと理解し、アレルギーを起こす可能性を排除することはもちろんのこと、不必要な除去をしないで、楽しい食事をしていきましょう!