アレルギー検査の種類
アレルギー検査にはいくつか種類があります。
血液検査
アレルゲンに対する血液中の「IgE抗体」を測定するというもの。採血から1〜2週間程度で結果が出ることが多いようです。
各アレルゲンに反応する抗体がどのくらいあるのかがわかり、その数値によって0〜6のクラスに分けられます。クラス0が陰性/微弱陽性、クラス1が弱陽性、クラス2〜6が陽性とされます。
ただし、値が高くてもアレルギー反応がない場合もあります。
皮膚テスト
血液検査とは別に皮膚テストという方法もあります。
皮膚に傷をつけて、アレルゲンを含む液体を垂らして反応を確認するもの。
アレルギーに対抗する細胞がある場合には赤み・腫れ・痒みなどの反応が出ます。
アレルギー検査を受けられる場所
アレルギー科
その名の通りアレルギー科を診療科としてもっている病院には検査体制があります。
検査の結果を受けてどう対処するかを専門の先生と相談できるという面ではアレルギー科で検査を受けるのがいいと思います。
息子も食物アレルギーであることがわかっていたので、かかりつけの小児科以外にセカンドオピニオンを検討していた際には近隣のアレルギー科を探していました。
皮膚科
皮膚科でもアレルギーの検査を扱っているところが多くあります。
接触皮膚炎の場合
”金属アレルギー”という言葉を目にしたり、”ゴム製品にアレルギーはありますか?”と問われたりしたこともある方は多いのではないでしょうか。
接触皮膚炎といって、原因となる物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかぶれてしまう症状が出る場合は、皮膚科を受診することになります。
食物アレルギーも無関係ではない
また、最近の研究では、食物アレルギーと湿疹・アトピーとは深い関係があることがわかっています。
息子も大学病院に行くと毎回肌の様子をチェックしてもらい、肌荒れを徹底的に治すように指導され、塗り薬や保湿剤を処方してもらっています。
耳鼻科
花粉症の場合は耳鼻科
春になると悩ましい花粉症も代表的なアレルギーです。
夫も毎年耳鼻科で花粉症の薬を処方してもらっていますが、花粉症と言ってもスギ・ヒノキ・ブタクサ…と種類があり、微妙に時期が異なります。
花粉症の方は耳鼻科でアレルギー検査をしてもらってアレルゲンがはっきりすると不調の原因と改善の見通しが見えますね。
アレルギー検査は保険適用される?
保険適用するには医師の判断が必要
治療が必要かどうか
医師に診てもらい、治療(薬)が必要だと判断された場合や、食物負荷試験を実施するための資料とする場合などには健康保険および医療費助成が適用されます。
保険適用の場合の検査費用は3割負担で5000円程度の病院が多いようです。
息子の場合も健康保険&区の医療費助成でアレルギー検査の医療費負担は0円でした。
治療が不要なレベルの軽症だと自己負担
治療の必要性が感じられないほどの軽症の場合は、”健康診断”の扱いとなってしまうため保険対象外・自己負担となるケースが多くあるようです。この場合は子供の医療費助成も受けられません。
自己負担額は病院によって異なりますが、だいたい15,000円程度のところが多いようです。
「症状はないけど心配だから調べる」は健康診断扱い
保育園や学校で給食が始まると思うと、アレルギーが心配になって検査をしてほしいと思うパパさんママさんもいると思います。
しかし、この場合は完全に”健康診断”と扱われてしまい、健康保険は対象外・医療費助成も適用できません。
【体験談】かかりつけの小児科では検査しなかった
息子のアレルギーが発覚したのは5〜6ヶ月の頃、ミルクがゆでじんましんが出たので近所のかかりつけの小児科にかけこみました。
それとなく「検査とかって・・・?」と聞いてみた
かかりつけの小児科の先生によると、「血液検査の結果は完全ではなく、血液検査で反応が出ても食べられる子もいるし、食べられないけど血液検査で反応が出ない子もいる」とのこと。「だからウチでは検査しないんです」と言われてしまいました。
検査しないと言われた時の正直な気持ち
(私が理系出身だということもあって?)数値で見せて欲しかったというのは正直なところでした。
今考えると、「もしかしたらたまたま体調が悪かっただけかもしれない」と、息子のアレルギーを否定したい気持ちもあったのかもしれません。
しかし、やはり今までの経過を考えると特定の食品にアレルギーがあることは明らかですし、数値が出ることとアレルギーの有無は必ずしもイコールではないと言われ、そういうものかと納得していました。
【体験談】大学病院でアレルギー血液検査
初めての検査は2歳のとき・大学病院の初診
かかりつけから紹介状を書いてもらった
うちの息子は、2歳でかかりつけ医で紹介状を書いてもらって大学病院を受診。その初診で初めて血液検査をしました。
「これから食物負荷試験を行っていくので血液検査してみましょう」とのこと。
足のかかとから採血
看護師さんに処置室?へ連れて行かれる息子。
予防接種ではいつも泣くのでどうなることかと思っていましたが、2分ほどですぐに戻ってきました。
なんと足のかかとから採血したようで、かかとに小さな絆創膏を貼られていました。
本人はケロっとしていた
が、親の心配をよそに本人は至って平気な様子。
いつもと違う環境で「なんだなんだ!?」と思っているうちに採血がおわったようです。
看護師さんも「動かないで偉かったよねー」とのこと。緊張で固まっていただけでは…?笑
検査結果を見ながら治療開始
まずは小麦の食物負荷試験
かかりつけ医の指導で小麦を少量ずつ食べていたこともあり、まずは小麦の負荷試験(冷凍うどんを食べてみる)から行うことになりました。
負荷試験については別の記事で詳しくご紹介させていただきます。
卵の食物負荷試験も行う
小麦に続いて卵も負荷試験をおこないました。
2回目の検査は約1年後
乳製品の負荷試験を控えているため、血液検査を参考にする
「次は乳製品の負荷試験を行いましょう」という段階で改めて血液検査をすることになりました。
乳製品は生後5〜6ヶ月で反応が出て以来、ほぼ完全除去で来ているので、血液検査の結果をみてどの程度負荷するかを判断してくださるとのことです。
前回のアレルギー検査から約1年経っていた
小麦と卵の負荷試験と外来による問診を行なっていたら、前回アレルギーの血液検査をした時から約1年が経っていました。
子供は消化器の発達と共に自然とアレルギーがなくなっていくことも多くあるそうです。
2回目の血液検査を次回通院時に行うことになりました。結果については改めて記事にできたらと思っています。
まとめ
アレルギー検査は治療の必要性によって保険適用の可否が変わります。
まずは症状の相談のために病院に行き、必要に応じて検査を受けるかたちになります。
私も「数値で見たい!」という気持ちはよくわかります。安心というか、覚悟というか、「やっぱりこれに反応していたんだ」というものを明確に認識したいですよね。
多くの方が、検査を受けること自体が目的ではなく、検査を受けて結果が出たらアレルゲンとどう付き合うか・どう治療をおこなっていくかを考えたくて検査を希望されているんだと思います。
そこを押さえて、医師の先生にご相談するのがよいのかな、と思います。